バイクの塗装を終えて仕上がりを確認したら、表面がみかんの皮のようにボコボコしている。光沢はあるのに、プロのような滑らかな鏡面にならない。
この現象は「ゆず肌」または「オレンジピール」と呼ばれ、DIY塗装で非常に多い仕上がりの問題です。見た目には光っているため気づきにくいですが、プロの仕上がりと比較すると明らかな差があります。
この記事では、オレンジピールが発生する原因と、ツルツルの鏡面仕上げに修正する方法を解説します。
オレンジピールとは何か
オレンジピールとは、塗膜の表面に微細な凹凸がある状態のことです。塗料が塗面に到達した後、完全に平滑化する前に固まってしまうことで、塗料の粒子が個別に残った状態になります。
遠目には光沢があるように見えますが、近くで見ると表面が波打っており、映り込みがぼやけます。プロの塗装面が「鏡のように映り込む」のに対し、オレンジピールのある面は「すりガラス越しに映る」ような状態です。
オレンジピールの3つの原因
原因1:コンプレッサーの圧力不足
スプレーガンの圧力が低いと、塗料の微粒化が不十分になり、大きな粒子のまま塗面に到達します。大きな粒子は塗面上で十分に流れ広がらず、粒状のまま固まってオレンジピールになります。
コンプレッサーのタンク容量が小さいと、作業中に圧力が低下してこの問題が発生しやすくなります。50L以上のタンク容量があれば、安定した圧力を維持でき、塗料の微粒化が一貫して良好に保たれます。
原因2:スプレーガンとパーツの距離が遠すぎる
ガンが遠すぎると、塗料の粒子がパーツに到達する前に溶剤が蒸発して半乾きの状態になり、塗面上で流れ広がれなくなります。推奨距離は20~25cmです。
原因3:塗料の希釈が不適切
塗料の粘度が高すぎると微粒化が不十分になり、低すぎると塗膜が薄くなりすぎます。塗料メーカーの推奨希釈率を守ってください。

オレンジピールの消し方(鏡面仕上げの手順)
クリアコートが完全硬化していることが前提です(48時間以上)。
ステップ1として1500番の耐水ペーパーで全体を水研ぎします。表面のオレンジピール(凸部分)を削り落として平滑にする工程です。研磨後は塗面全体がツヤ消し状態になります。
ステップ2として2000番の耐水ペーパーで全体を水研ぎします。1500番の傷を細かくする工程です。
ステップ3としてコンパウンド(細目)で全体を磨きます。バフがけ(電動ポリッシャー推奨)で行うと効率的です。手磨きでも可能ですが時間がかかります。
ステップ4としてコンパウンド(極細目)で磨きます。光沢が出始めます。
ステップ5としてコンパウンド(超微粒子)で最終磨きを行います。鏡面光沢が現れます。
この5ステップで、オレンジピールのあった面がツルツルの鏡面に変わります。

まとめ
オレンジピールは「研磨と磨き」で消すことができます。ただし、クリアコートの厚みに余裕がないと研磨で下の層が露出するリスクがあるため、最初から十分な厚みのクリアを塗っておくことが重要です。
そもそもオレンジピールを発生させないためには、コンプレッサーの安定した圧力と、適切なガン距離、正しい希釈率の3つを守ることが基本です。
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