マット(つや消し)仕上げは、光沢のある通常の塗装とは異なる、落ち着いた質感と高級感を演出するカスタムペイントです。
レブルやGB350などのクルーザー系を中心に、マットブラックやマットグレーの人気が年々高まっています。プロに依頼すると通常塗装と同等かそれ以上の費用がかかりますが、DIYであればマットクリアを使うだけで実現できます。
マット塗装と通常塗装の違い
工程の違いはクリアコートだけです。
通常の塗装では、最後にグロス(光沢)のウレタンクリアを吹いてツヤを出します。マット塗装では、この工程を「マットクリア(つや消しクリア)」に置き換えるだけです。
下塗りから本塗りまでの工程は通常塗装とまったく同じです。プラサフ→カラーコート→マットクリアの順で進めます。
マットクリアの吹き方
マットクリアはグロスクリアと異なり、塗膜の表面に微細な凹凸を形成することで光を拡散し、ツヤのない質感を作ります。
吹き方の基本はグロスクリアと同じで、薄く3回重ね塗りします。ただし、グロスクリアのように「テロテロに光る状態」を目指す必要はありません。均一に塗膜が乗っていれば、マットな質感は自動的に得られます。
コンプレッサーの圧力は1.5~2.0気圧に設定し、パーツから20~25cmの距離で均一に吹き付けます。圧力が不安定だとマットの質感にムラが出るため、安定した圧力供給が重要です。

マット塗装の最大の注意点:磨いてはいけない
マット塗装では、仕上げのコンパウンド磨きは行いません。磨くと、磨いた部分だけツヤが出て、マットの質感が台無しになります。
つまり、マットクリアを吹いた時点が最終仕上がりです。グロス塗装のように「後からコンパウンドで修正する」ということができないため、ゴミの付着や垂れが発生すると修正が難しくなります。
作業環境の清潔さ(ホコリ対策)が、グロス塗装以上に重要です。簡易塗装ブースの使用を強く推奨します。
マット塗装のメンテナンス
マット塗装面にワックスを塗ると、その部分だけツヤが出てしまいます。通常のワックスは使用しないでください。
マット専用のコーティング剤が各メーカーから販売されています。塗膜を保護しつつマットの質感を維持するために、マット専用品を使用してください。
洗車は水洗いが基本です。コンパウンドが含まれたクリーナーは使わないでください。

まとめ
マット塗装はクリアコートをマットクリアに変えるだけで実現でき、通常塗装と工程数はほぼ同じです。ただし「磨きで修正できない」という特性上、作業環境の清潔さとコンプレッサーの圧力安定がグロス塗装以上に重要になります。
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