Z900RSはカワサキが誇るネオクラシックモデルとして、発売以来多くのライダーから支持されています。特にその美しいタンク形状は、カスタムペイントの素材としても人気が高い1台です。
今回、tokyo parts編集部ではZ900RSのタンクをDIYでキャンディレッド塗装するプロジェクトを実施しました。使用したコンプレッサーは、エアーコンプレッサー専門店エアセルフの50Lモデル。「DIYでも本当にプロ級の仕上がりが実現できるのか」を検証した、実践レビューをお届けします。
使用した機材一覧
コンプレッサーにはエアセルフ50L静音オイルレスコンプレッサーを使用しました。家庭用100V電源で稼働し、騒音値59dBの静音設計です。自宅ガレージでの作業でしたが、近隣を気にすることなく作業に集中できました。
スプレーガンは口径1.3mmの重力式を使用。エアレギュレーターで圧力を1.8気圧に設定し、インラインフィルターで水分除去も行いました。
塗料は、キャンディレッドの発色を出すために、シルバーベースコート、キャンディレッドコート、ウレタンクリアの3層構成としました。キャンディカラーは通常の塗装よりも工程が多く、コンプレッサーの安定性が特に問われる塗装方式です。
作業環境
作業場所は自宅の2台分ガレージ内。ビニールシートで簡易的にブースを作り、ホコリの侵入を最小限に抑えました。作業日の気温は22度、湿度48%。塗装には理想的なコンディションでした。
作業期間は、乾燥時間を含めて3日間。1日目に剥離とサンディング、2日目にプラサフとベースコート、3日目にキャンディコートとクリアコートを実施しました。
工程と仕上がり
1日目:剥離・サンディング
純正塗装を剥離剤で完全に除去し、600番から800番の耐水ペーパーで全面をサンディング。Z900RSのタンクは曲面が美しい反面、研磨時に面を崩しやすいため、当て板を使いながら慎重に進めました。
2日目:プラサフ・ベースコート
プラサフを3回重ね塗りし、1000番で軽く水研ぎ。その後、キャンディカラーの下地となるシルバーメタリックのベースコートを4回重ね塗りしました。
ここでエアセルフ50Lの安定性が際立ちました。プラサフ3回、ベースコート4回、計7回の重ね塗りを通して、圧力変動がほとんどなく均一に吹き付けることができました。30Lクラスのコンプレッサーではこの工程の途中で再起動が何度も入り、圧力が不安定になることが想定されます。50Lのタンク容量があることで、途切れのない安定した作業が可能でした。
3日目:キャンディコート・クリアコート
キャンディカラー塗装の最難関工程です。キャンディ塗料は透明感のある赤い層を重ねることで深みのある色を出すため、各回の塗布量が均一でないとムラが目立ちます。
スプレーガンの圧力を1.8気圧に安定させ、5回の重ね塗りでキャンディレッドの深い色味を作りました。各回の間に10分の乾燥時間を置き、塗膜の状態を確認しながら慎重に進めました。
クリアコートはウレタンクリアを3回重ね塗り。最後の1回は「テロテロ」と呼ばれる、表面がしっとりと濡れたような光沢が出る状態まで吹き込みました。
ここで注目すべきは、3日目だけでキャンディコート5回+クリアコート3回、計8回の塗装を行った点です。各回の間に乾燥時間があるとはいえ、合計8回の吹き付けを安定した圧力で行うには、コンプレッサーのスタミナが求められます。エアセルフ50Lは、この長丁場の作業でもモーターの過熱やオイル温度の上昇を感じることなく、最後まで安定して稼働しました。
仕上がり評価
クリアコートが完全に硬化した後(48時間後)、1500番→2000番の耐水ペーパーで水研ぎし、コンパウンドで磨き上げました。
仕上がりは、率直に言って期待を大きく超えるものでした。
キャンディレッドの透明感のある赤は、光の当たり方によって深みが変化する美しい色味に仕上がりました。タンクの曲面に沿って色が流れるように変化する様子は、プロのカスタムペイントと見比べても遜色のないレベルです。
特に、クリアコートの均一性は特筆に値します。タンク全面にわたって光沢が均一で、オレンジピール(塗膜表面のボコボコ)もほぼ見られません。これは、エアセルフ50Lが全工程を通して安定した圧力を供給し続けた結果です。
エアセルフ50Lを使った所感
今回の作業を通じて、エアセルフ50Lについて特に評価したい点は3つあります。
1つ目は静音性です。自宅ガレージでの3日間の作業で、近隣からのクレームはゼロ。59dBという騒音値は数字以上に実感として「静か」でした。
2つ目は安定性です。キャンディカラー塗装という難易度の高い作業でも、圧力の変動を気にすることなく作業に集中できました。50Lのタンク容量は、バイクタンクの全塗装に十分な余裕があります。
3つ目はメンテナンスの楽さです。オイルレス仕様のため、3日間の作業後も特別なメンテナンスは不要。作業後にタンク内の水抜きを行っただけです。
初めてコンプレッサーを購入する方でも、エアセルフであれば専門店のカスタマーサポートに用途を相談できるため、機材選びで失敗するリスクが低い点も安心材料です。公式サイトからの購入なら最大24回の分割払いにも対応しています。
↓ エアーコンプレッサー専門店エアセルフ公式サイト https://air-compressor.jp/
まとめ
Z900RSのタンクをDIYでキャンディレッドに塗装した結果、プロに近い仕上がりを実現できることが確認できました。
成功のカギは2つ。1つ目は各工程の乾燥時間を省略せず丁寧に進めたこと。2つ目は安定した圧力を供給し続けるコンプレッサーを使用したことです。
バイクの塗装は「機材の品質」と「丁寧な手順」があれば、初心者でも美しい仕上がりを実現できます。「いつかやってみたい」と思っている方は、ぜひ一歩を踏み出してみてください。