メタリック塗装は、塗料に含まれるアルミフレーク(金属粒子)が光を反射することで、独特の金属的な輝きを生み出す塗装方式です。バイクのタンクやカウルに高級感のある仕上がりを求めるなら、メタリック塗装は最も人気のある選択肢のひとつです。
しかし、メタリック塗装はソリッドカラーよりも難易度が高く、DIYで失敗しやすい塗装でもあります。この記事では、メタリック塗装特有のコツと失敗しやすいポイントを解説します。
メタリック塗装が難しい理由
メタリック塗料に含まれるアルミフレークは、塗布時のガンの角度や距離、圧力によって「並び方」が変わります。フレークが均一に並んだ部分は均一に輝き、不均一な部分は「ムラ」として見えます。
このムラはソリッドカラーとは性質が異なり、色の濃淡ではなく「輝きのムラ」として目立ちます。光の角度によって見えたり見えなかったりするため、塗装中は気づかず、完成後にクリアコートの上から発見して愕然とするケースが多いです。
メタリック塗装の5つのコツ
コツ1:圧力を安定させる
メタリック塗装ではコンプレッサーの圧力安定が最も重要です。圧力が変動するとフレークの噴射量が変わり、輝きのムラに直結します。
50L以上のタンク容量を持つコンプレッサーで、再起動なしで全工程を完遂できることが理想です。

コツ2:ガンの距離と速度を一定にする
パーツから20~25cmの距離を一定に保ち、一定速度で横方向に動かします。メタリック塗装では、この「一定」の精度がソリッドカラー以上に求められます。
コツ3:最後に「ミストコート」を入れる
メタリック塗装の仕上げとして、最後に圧力を少し下げて遠目(30~35cm)から薄く吹く「ミストコート」を行います。これによりフレークの並びが均一化され、ムラが目立ちにくくなります。
コツ4:クリアコートは時間を空けすぎない
メタリック塗料が完全に乾燥する前(指で触れない程度に乾いた状態)でクリアコートを吹きます。完全乾燥後にクリアを吹くと、フレークの向きが固定されたまま上からクリアが被さるため、映り込みの深さが出にくくなります。
コツ5:一方向から光を当てて確認する
各工程の乾燥時間中に、パーツに一方向からライトを当ててムラがないか確認してください。部屋の照明だけではムラに気づきにくいため、LEDライトを手に持って角度を変えながら確認するのが効果的です。

まとめ
メタリック塗装の成功は、コンプレッサーの圧力安定と、一定の距離・速度での吹き付け、最後のミストコートにかかっています。ソリッドカラーよりも繊細な作業ですが、成功した時の金属的な輝きはDIY塗装の中でも格別の満足感をもたらしてくれます。
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